要約:DS1340-33シリアルアクセスリアルタイムクロック(RTC)は、ST Microelectronics M41T00とピンコンパチブルなクロック/カレンダーであり、ソフトウェアクロックキャリブレーション機能をはじめとして、機能的にも同等です。
差し込み式の交換品として使用する場合、PCB (プリント回路基板)やソフトウェアの変更は必要ありません。実際には、DS1340-33は改善されており、計時電圧の低下(2.0Vから1.3Vに低下)、2線式動作の低下(1.8V)、2線式バス速度の上昇(400kHz)、およびより小型のパッケージオプションが実現されています。DS1340-33には、VBACKUPピン上でのトリクルチャージ機能、および発振器停止フラグビットも用意されていますが、これには2つの追加レジスタが必要です。
パッケージ
DS1340には、2つのパッケージオプションがあります。1番目のオプションは、8ピンSOP (150ミル幅)で、これはM41T00M6と同一です。このパッケージは、DS1340をセカンドソースのデバイスとして使用する場合に選択するものです。2番目のオプションは、より小型の8ピンµSOPです。このパッケージの寸法は、以下のリンクに記載されています。
http://pdfserv.maxim-ic.com/arpdf/Packages/g2018_001.pdf
電気的特性
次の表に、DS1340-33とM41T00の電気的特性を示します。
| Parameter |
DS1340-33 |
M41T00 |
Units |
| Min |
Typ |
Max |
Min |
Typ |
Max |
| Supply Voltage |
2.97 |
3.3 |
5.5 |
2.0 |
|
5.5 |
V |
| Backup Supply Voltage |
1.3 |
|
5.5 |
2.0 |
3.0 |
3.5 |
V |
| Power-Fail Voltage |
2.70 |
2.8 |
2.97 |
VBAT - 0.70 |
VBAT - 0.50 |
VBAT - 0.20 |
V |
| Operating Current |
|
120 |
200 |
|
|
300 |
µA |
| Standby Current |
|
85 |
125 |
|
|
70 |
µA |
| Timekeeping Current, 2.97 to 5.5V, -40℃ to +85℃ |
|
0.85 |
1.25 |
|
Not specified |
Not specified |
µA |
| Timekeeping Current, 3.3V, +25℃ |
|
0.8 |
1.0 |
|
0.8 |
1.0 |
µA |
この表を見るとわかるように、DS1340-33は、M41T00に比べて優れた機能をいくつか備えています。
DS1340-33の電源電圧の範囲は狭くなっていますが、-3と-18のオプションのDS1340では、より低い動作電圧を利用することができます。全体として見れば、DS1340には、1.71V~1.89V、2.7V~3.3V、および2.97V~5.5Vの3つの動作範囲が用意されています。
DS1340-33の主な特長の1つは、バックアップ電源電圧の範囲が極めて広いということです。計時機能は1.3Vに低下するまで有効性が維持されます。トリクルチャージャを内蔵したスーパーコンデンサを使用すると、バックアップ電源を電源電圧まで充電することができます。
DS1340-33には、固定されたトリップポイントが用意されています。トリップポイントとは、電源電圧とバックアップ電源の間で電力が切り替わるときの電圧です。M41T00のトリップポイントは、バックアップ電源電圧に依存しています。
DS1340-33とM41T00の標準的な計時電流の値は、3.3Vと+25℃で規定されているとおり、同一になります。ダラスセミコンダクタは、DS1340-33の計時電流の方がM41T00よりも電圧と温度に影響されにくいことを確認しています。このため、動作電圧と温度の全範囲にわたって、DS1340-33の計時電流を低く設定することができると期待されます。
レジスタマップ
DS1340のレジスタマップはM41T00と同一であるため、既存のソケットではファームウェアを変更する必要はありません。トリクルチャージャとステータス(陰影部)には2つの追加レジスタが必要です。この追加レジスタは、追加レジスタを使用しないいずれのシステムに対しても、トランスペアレントとなるように設計されています。
表1. レジスタマップ
| Address |
Bit 7 |
Bit 6 |
Bit 5 |
Bit 4 |
Bit 3 |
Bit 2 |
Bit 1 |
Bit 0 |
Function |
Range |
| 00H |
EOSC |
10 Seconds |
Seconds |
Seconds |
00-59 |
| 01H |
R/W |
10 Minutes |
Minutes |
Minutes |
00-59 |
| 02H |
CEB |
CB |
10 Hours |
Hours |
Century/ Hours |
0-1; 00-23 |
| 03H |
R/W |
R/W |
R/W |
R/W |
R/W |
Day |
Day |
01-07 |
| 04H |
R/W |
R/W |
10 Date |
Date |
Date |
00-31 |
| 05H |
R/W |
R/W |
R/W |
10 Month |
Month |
Month |
01-12 |
| 06H |
10 Year |
Year |
Year |
00-99 |
| 07H |
OUT |
FT |
S |
CAL4 |
CAL3 |
CAL2 |
CAL1 |
CAL0 |
Control |
|
| 08H |
TCS3 |
TCS2 |
TCS1 |
TCS0 |
DS1 |
DS0 |
ROUT1 |
ROUT0 |
Trickle Charger |
|
| 09H |
OSF |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
0 |
Flag |
|
各レジスタの詳細については、DS1340のデータシートを参照してください。
レジスタマップのブロックアクセスはSTデバイスと同一です。計時レジスタのマルチバイトアクセス時に、アドレスポインタが07h (RTCと制御レジスタ空間の最後)に到達すると、アドレスポインタは00hの位置に「折り返し」されます。
アドレス位置08hと09hでの追加レジスタは、対応する位置にアドレスポインタを書き込むことによってアクセスされます。ブロックモードでは、アドレスシーケンスは08h、09hとなり、その後、アドレスポインタが00hの位置に折り返しされます。したがってシーケンスはM41T00と同一です。
いずれかのRTCを使用するようにファームウェアを記述した場合、追加レジスタを使用して使用中のデバイスを特定することができます。M41T00は、8アドレスごとにレジスタセットに別名をつけています。すなわち、レジスタ0には、アドレス0H、8H、10H、18H、...にてアクセスすることができます。DS1340-33には、アドレス8Hと9Hに一意のレジスタがあるため、このパターンの繰り返しはありません。使用中のRTCを特定するためのフローチャートは、このアプリケーションノートの最後に掲載しています。
2線式インタフェース
DS1340-33は、2線式インタフェースの標準モードとファーストモードの両方をサポートしています。これは、SCLクロックの周波数が最大400kHzまで可能であることを示しています。M41T00は標準モードだけをサポートしているため、最大周波数は100kHzです。
まとめ
ここで実証したように、DS1340-33は、ST M41T00の適切なセカンドソースであるだけでなく、多くの改良も行われています。これらの改良点としては、主電源とバックアップ電源の広範な動作範囲、パッケージの小型化、およびインタフェース速度の高速化があります。またDS1340-33には、内蔵トリクルチャージャと、発振器が停止したと思われる時点を示すフラグも備わっています。
RTCを特定するためのフローチャート
| 関連製品 | |
APP 2143: Feb 09, 2006
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