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キーワード:
SCSIターミネータ, 終端, 低電圧差動, LVD, ターミネータ
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APP 3306: Mar 16, 2005
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アプリケーションノート3306
SCSI環境におけるDS2120低電圧差動(LVD)デバイスの利点
要約:このアプリケーションノートでは、SCSI、FAST SCSI、およびULTRA SCSIの相違点について説明します。また、DS2120 SCSIターミネータの接続方法、および印可すべき電圧レベルについても説明します。さらに、DIFF_CAPとDIFFSENSに関するMSTR/SLV機能についても説明します。
以下も参照:
SCSIターミネータのホームページ
SCSI (Small Computer System Interface)のトランシーバを選択すると、それがシングルエンド(SE)か差動(HVDまたはLVD)であるかにかかわらず、ホストコントローラがサポートできるデータ転送速度、ケーブル長、及びデバイス数が決まります。
1981年に発表されて以来、SCSI¹ (現在はSCSI-1と呼ばれています)は、シングルエンドで8ビット幅のバストランシーバにのみ依存して、ホストから周辺機器へのデータ転送を行ってきました。SCSI¹は、最大5MB/s (Bytes per second)の速度が規定されています。その後、SCSIは進化し、SCSI-2ではオプションの高電圧差動ドライバ(HVD)と幅広い(16ビット幅)データバスを使用することで、最大10MB/sの速度が規定されています。SCSI-3 SPI™は、さらに進化した幅広いHVDバスによって、20MB/sを実現しています。Ultra SCSI、Ultra2、Ultra 160、及び現在のUltra 320の出現によって、データバスの転送速度は、最大320MB/sにまで達しています(下の表1.0を参照)。
表1. STA公認のSCSI名称と用語
STA Terms
Bus Speed, MBytes/Sec. Max.
Bus Width, bits
Max. Bus Lengths, Meters (1)
Max. Device Support
Single- Ended
LVD
HVD
SCSI-1 (2)
5
8
6
(3)
25
8
Fast SCSI (2)
10
8
3
(3)
25
8
Fast Wide SCSI
20
16
3
(3)
25
16
Ultra SCSI (2)
20
8
1.5
(3)
25
8
Ultra SCSI (2)
20
8
3
-
-
4
Wide Ultra SCSI
40
16
-
(3)
25
16
Wide Ultra SCSI
40
16
1.5
-
-
8
Wide Ultra SCSI
40
16
3
-
-
4
Ultra2 SCSI (2,4)
40
8
(4)
12
25
8
Wide Ultra2 SCSI (4)
80
16
(4)
12
25
16
Ultra3 SCSI or Ultra160 SCSI (6)
160
16
(4)
12
(5)
16
Ultra320 SCSI (6)
320
16
(4)
12
(5)
16
注:
(1) ポイントツーポイントアプリケーション及び工学的アプリケーションでは、記載の最大バス長を上回ることがあります。
(2) SCSI、Ultra SCSI、またはUltra2 SCSIの前に「Narrow」という言葉を使用してもかまいません。
(3) 最初のSCSI規格では、この速度でのLVDは規定されていませんでした。バス上のすべてのデバイスがLVDをサポートする場合、この速度で12メートルの動作が可能です。ただし、バス上のいずれかのデバイスがシングルエンドのみの場合、バス全体がシングルエンドモードに切り替わり、シングルエンドの欄の距離が適用されます。LVDのポイントツーポイントアプリケーションでは、25メートルの距離が可能です。
(4) Ultraを超える速度では、シングルエンドは規定されていません。
(5) Ultra2を超える速度では、HVD (差動)は規定されていません。
(6) Ultra2以降は、新しい速度はすべてWideのみです。
HVD SCSIは、バス上で利用できる速度、距離、及びデバイス数を増やす目的で、SCSI-2仕様の一部として発表されました。HVDは、ケーブル長を25メートル(82フィート)にまで延長し、Fast Wide SCSIでは最大16のSCSIデバイス(ホストアダプタを含む)をバス上で使用可能です。ただし、HVD SCSIは高出力のトランシーバを必要とし、差動電圧信号を使用してバスの論理状態を決定します。バスに沿って送出される並列の信号電圧(正と負の電圧)によって、差動電圧が決定されます。(V+) - (V-)が正の値の場合、レシーバは論理値1を検出します。(V+) - (V-)が負の値の場合、レシーバは論理値0を検出します。差動バスは、SEバスに比べてノイズやグランドの変動に対して強くなります。バス上のあらゆる干渉が、(V+)と(V-)の両方に現れても、事実上、相殺されるからです。このため、差動バスは平衡バスと呼ばれています。この手法によって、より長いケーブルを使用できるようになり、ノイズの影響を最小限に抑えることができます。ただし、平衡バスが必要とする高出力トランシーバは、ワンチップまたはツーチップのコントローラチップセットには収まらないため、大きな費用対効果の求められるアプリケーションでは、差動バスは実用的ではありません。
1995年に発表されたLVD SCSIは、信号の完全性とHVD SCSIの高速機能を備えた、低電力で低コストのシングルエンドトランシーバを実現するものです。各LVD (V+とV-)信号は、1.25Vのコモンモードバイアス電圧を中心として約±400mVの振幅を生じます。この少量の変化によって、信号はシングルエンドや高電圧差動信号よりも早く目的の状態に達します。LVD SCSIは、銅線を介したデータ伝送のEIA-644 (LVDS)規格に基づいており、最大655MB/sに達する速度を実現できます(ポイントツーポイント)。HVD SCSIに対するLVD SCSIのもう1つの利点は、SE SCSI²との下位互換性があるということです。SEとHVDの速度と距離は、Ultra3またはUltra 160以上については規定されていません。Ultra 160を超える仕様は、LVDについてのみ明確に規定されています。表1.0を参照してください。
DS2120 LVD SCSIターミネータは、Ultra320、Ultra3またはUltra160、及びUltra 2 (LVDのみ)のSCSIインタフェースの要件に完全に準拠しています。DS2120は、LVD専用のSCSIターミネータであるため、バスに接続されているSEまたはHVDデバイスは、自動的にバスからDS2120を切り離します。これは、DIFFSENSラインの電圧を検知することによって、製品内部で自動的に行われます。LVDの終端は、2つの電流源でバイアスされてレーザトリミングされた許容誤差5%の抵抗器と1.25Vのバンドギャップリファレンスによって生成されたコモンモード電圧源によって提供されます。その構成は、105Ωの差動と150Ωのコモンモード抵抗によるY型ターミネータです。LVD SCSIバスにドライバが接続されていないときには、112mVのフェイルセーフバイアスが維持されます。もう1つのフェイルセーフは、バンドギャップの温度-電圧コンバータで、デバイス温度が150℃を超えた状態を判別するために使用されます。いったんサーマルシャットダウン温度に達すると、デバイスは電気的にバスから絶縁されます。
IFF_CAP端子は、デバイスの正しい動作モードを決定するためにDIFFSENSラインを監視します。DIFF_CAPの電圧が0.7V~1.9V間にある場合、デバイスはモード変更遅延の後、LVDモードに移行します。Wide SCSIアプリケーションでは、3つのDS2120 LVDターミネータが必要となります(
図1.0
を参照)。一般的なアプリケーションの場合、SCSIデバイスは以下に示すようなデイジーチェーン方式で接続されます。DIFFSENSE端子も、(MSTR/SLV) = 1の場合に正しい動作モードを決定するためにSCSI DIFFSENSラインを駆動します。
これらのデバイスの内部には、TPWRとMSTR/SLVライン間に75kΩのプルアップがあります。内部プルアップのため、MSTR/SLVラインは、図1.0に示すようにハイに維持することもできれば、オプションとしてフローティング³状態にすることもできます。
図1.
DS2120は、高性能LVD SCSIターミネータです。DS2120は、HVD SCSIターミネータの速度を確保するために設計されたもので、それに伴う消費電力と占有スペースに関する要件はありません。上記の構成では、一般的に一方のターミネータのみをホストバスアダプタ(HBA)上に実装し、もう一方のターミネータはSCSIケーブル末端の小さなコネクタパッケージ内にあります。DS2120Eは、28ピンで4.4mmの小型TSSOPパッケージに収められています。パッケージングソリューションの全体を容易に設計してケーブルアセンブリまたはケーブルアダプタの末端に取り付けることができます。DS2120は、パワーダウン時の低キャパシタンス(3pF)を実現し、ホットプラグに対応しています。動作範囲は、2.7V~5.5V、及び0℃~70℃です。
¹ SCSI Trade Association (STA)のウェブサイトを参照してください。
http://www.scsita.org
(English only)
² LVD SCSIを含むいずれのバージョンのSCSIも、規定により下位互換でなければなりません。新しい規格では、diffsenseラインと呼ばれるセンサを使用して、さまざまな種類を識別しています(diffsenseはdifferentiation sensorを表します)。ターミネータは信号電圧をdiffsenseラインに出力して、SE、HVD、及びLVDを識別します。SEバスは0.5V未満のdiffsense電圧を使用します。0.7V~1.9Vの間のdiffsense電圧はLVDバスを示し、2.4Vを超えるdiffsense電圧はHVDバスを示します。
³ アプリケーションノート510:
SCSI Bus Configuration For MSTR/SLV Connections
を参照してください。
SPIはMotorola, Inc.の商標です。
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