要約:DS3984およびDS3988は、マルチチャネルCCFL (冷陰極蛍光管)コントローラです。DS3984およびDS3988を搭載した最適なシステムを設計する際の重要な変数は、トランスの巻数比の選択です。このアプリケーションノートでは、トランスの巻数比がさまざまなCCFLランプとDC電源電圧でどのように異なるかについて説明し、ユーザが各自の設計で正しく機能するトランス巻数比をすばやく選択可能なクイック参照テーブルを提供します。
DS3984 およびDS3988 は、マルチチャネルCCFL (冷陰極蛍光管)コントローラです。これらのコントローラは、プッシュ/プルドライブを使用し、DC電源電圧をCCFLランプの駆動に必要な高電圧AC波形に変換します。図1 はこの処理を詳しく示しています。
図1. DS3984/DS3988 CCFLドライブ回路図
コントローラの各チャネルは、ステップアップトランスとグランドの両端に結合された2つのロジックレベルnチャネルMOSFETを駆動します。トランスは、DC電源に接続される一次側にセンタタップを持っています。コントローラは、2つのMOSFETを交互にターンオンし、二次側に高電圧AC波形を作成します。
プッシュ/プル駆動方式の設計で鍵となる変数は、トランス巻数比の選択です。レギュレートされたランプ動作電流の場合、トランス巻数比は、次式で示すように、CCFLランプ電圧に直接正比例し、DC電源電圧に反比例します。
Lamp Operating Voltage α transformer × DC Supply Voltage
DC電源電圧の場合、動作電圧が高くなるほど、CCFLランプのトランス巻数比は高くなります。特定のCCFLランプの場合、DC電源電圧が高くなるほど、トランス巻数比は低くなります。CCFLランプの動作電圧は、ランプの直径と長さを含むいくつかの係数に応じて異なります。直径が小さく、長さが長いほど、ランプの動作電圧は高くなります。
トランス巻数比を算出する厳密式はありません。表1 には、経験に基づいて得られたさまざまなCCFLランプのトランス巻数比が示されています。表から明らかなように、DC電源電圧が高くなるとトランス巻数比は低くなり、CCFLランプの動作電圧が低くなるとトランス巻数比は低くなります。
表1. さまざまなCCFLランプのターゲットトランス巻数比
Nominal DC Supply Voltage1
Lamp 1 2.4mm x 438mm 830 ~ 890 VRMS 2
Lamp 2 2.2mm x 258mm 540 ~ 600 VRMS 2
Lamp 3 2.0mm x 218mm 440 ~ 490 VRMS 2
5V
80:1
70:1
65:1
6V
75:1
65:1
60:1
7V
70:1
60:1
55:1
8V
65:1
65:1
50:1
9V
60:1
50:1
45:1
10V
55:1
45:1
40:1
11V
50:1
40:1
36:1
12V
45:1
36:1
32:1
13V
40:1
32:1
30:1
14V
38:1
30:1
28:1
15V
36:1
28:1
26:1
16V
34:1
26:1
25:1
17V
32:1
25:1
24:1
18V
30:1
24:1
23:1
19V
29:1
23:1
22:1
20V
28:1
22:1
21:1
21V
27:1
21:1
20:1
22V
26:1
20:1
19:1
23V
25:1
19:1
18:1
24V
24:1
18:1
17:1
注 :
1.±10%電源バリエーションを仮定します
2.5mARMS 動作電流のときのランプ動作電圧
ユーザは、表1をガイドとして使用し、適切な巻数比を選択することができます。たとえば、24V電源で公称動作電圧800VのCCFLランプを駆動するトランス巻数比を選択する場合、まず、表1を使用し、比較できるランプのターゲットトランス巻数比を探します。表1の2.4mm x 438mmランプは、ターゲットランプとほぼマッチングし、ターゲットの24:1巻数比が選択されます。コントローラは自動的に調整してランプにマッチングするため、実効巻数比は±15%変動する可能性があります。
設計ヒント: トランス巻数比を概算する場合、常に、巻数比を少し高めに維持することをお勧めします。コントローラは、MOSFETデューティサイクルを削減することによって少し高すぎるトランス巻数比の調整を行うことができますが、低すぎる巻数比はランプを点灯させることはできません。
選択されたトランス巻数比は、動作DC電源電圧範囲と温度範囲でターゲットランプを使用してテストする必要があります。MOSFETゲートドライバ端子(GAおよびGB)において結果の公称デューティサイクルを測定する必要があります。トランス設計に正しくマッチングしたランプは、25%~35%の範囲のデューディサイクルになります。
定義:トランス巻数比
このアプリケーションノートでは、トランス巻数比を、二次側巻数を2つの一次側巻数の合計で割った数値として定義しています。たとえば、50:1トランスは、2100の二次巻数、および各21巻きの2つの一次側巻数を持つことができます[2100/(21+21) = 50]。
トランス巻数比に加えて、他にも数々の重要な仕様(表2 )があります。詳細については、DS3984とDS3988のデータシートを参照してください。
表2. 主要なトランス仕様
Parameter
Test Condition
Min
Typ
Max
Unit
Frequency
40
80
kHz
Output Power
6
W
Output Current
5
8
mARMS
Primary DCR
center tap to one end
200
mΩ
Secondary DCR
500
Ω
Primary Leakage
12
µH
Secondary Leakage
185
mH
Primary Inductance
70
µH
Secondary Inductance
500
mH
Secondary Output Voltage
100ms minimum
2000
VRMS
Secondary Output Voltage
continuous
1000
VRMS
関連製品
APP 3375: Nov 14, 2008
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