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アプリケーションノート3430
±5%に調整されたトリプル出力の高効率PoE (Power over Ethernet)電源
要約:このアプリケーションノートでは、同期整流付き、トリプル出力の高効率PoE (Power over Ethernet)電源について説明します。電源は、すべての出力が±5%に調整されて、IEEE802.3afのすべての要件に適応します。DC-DCコンバータのトポロジは、連続電流フライバックです。1次PWMのスイッチング周波数は275kHzです。
概要
PoE電源に利用可能な最大入力電流は、PD電力の分類によって決まります。クラス0のPD電力分類についての最大PD電力は、12.95ワットです。また、クラス1のPD電力分類についての最大PD電力は、3.85ワットです。このアプリケーションノートでは、すべての出力で±5%に調整されたトリプル出力の3.12ワット高効率PoE電源について説明します。
電源の主な特長
275kHzのスイッチング周波数
IEEE 802.3af準拠の電源
IEEE 802.3af準拠のPoEインタフェースとPWMコントローラを単一16ピンSOPパッケージで実現(MAX5941A)
電源用フライバックトポロジ
すべての出力で同期整流
絶縁電圧が1500VACの絶縁出力
すべての出力を±5%に調整
出力は、+3.3V (@ 0.2A)、+2.5V (@ 0.6A)、および+1.2V (@ 0.8A)
電源の動作説明
図1 は、MAX5941AのIEEE 802.3af準拠のPoEインタフェースと電流モードPWMコントローラ(U2)を使用した、トリプル出力のPoE電源の回路図です。電源には、3.3Vと2.5V出力の同期整流を備えたフライバックトポロジと、1.2V出力のための3.3Vの同期整流を備えたバックコンバータがあります。この回路図には、入力部分のダイオードブリッジは含まれていません。
IEEE 802.3af準拠のPoEインタフェース回路セクション
MAX5941A ICの半分は、PoEインタフェース部分に当てられています。ダイオードブリッジからのDC出力は、コンデンサC10間に現れます。ツェナダイオードD4は、MAX5941Aでの過電圧を阻止しています。MAX5941Aの内部ホットスワップMOSFETは、39Vでターンオンして、徐々にコンデンサC6を40Vに充電します。突入電流は、MOSFETのターンオン制御によって制限されます。PGOOD信号は、コンデンサC6がほぼ入力電圧に充電されるとハイになります。R10はPD検出抵抗で、R25は分類抵抗です。
PWMセクション
MAX5941Aのもう半分は、PWMセクションです。PWMは、コントローラのPWM部に電力が与えられると動作を開始します。ソフトスタートコンデンサC14は、電源トランスの1次ピーク電流を徐々に増加します。
図1. 電源の回路図 (PDFダウンロード )
電源の部品リスト
Designator
QTY
Description
C1, C5, C7
3
Ceramic capacitor 100µF, 6.3V, X5R, 10% (1210)
C10
1
Ceramic capacitor 0.1µF, 100V, X7R, 20% (1206)
C11
1
Ceramic capacitor 0.47µF, 16V, X7R, 20% (0805)
C12, C15, C17, C19, C20
5
Ceramic capacitor 0.1µF, 16V, X7R, 20% (0603)
C13
1
Ceramic capacitor 4700pF, 100V, X7R, 20% (0603)
C14
1
Ceramic capacitor 1000pF, 50V, X7R, 20% (0603)
C16
1
Ceramic capacitor 0.033µF, 25V, X7R, 20% (0603)
C18
1
Ceramic capacitor 47pF, 50V, COG, 20% (0603)
C2
Electrolytic capacitor 4.7µF, 35V
1
Panasonic EEVFK1H4R7R
C21
1
Ceramic capacitor 47µF, 6.3V, X5R, 10% (1210)
C24, C25, C4
3
Ceramic capacitor 0.1µF, 16V, X7R, 20% (0603)
C26
1
Ceramic capacitor 220pF, 50V, X7R, 20% (0603)
C3
1
Ceramic capacitor 10µF, 6.3V, X5R, 10% (1206)
C6
1
Electrolytic capacitor 22µF, 63V
Panasonic EEVFK1220XP
C8
1
Ceramic capacitor 1µF, 100V, X7R, 20% (1210)
C9
1
Ceramic capacitor 2.2nF, 250VAC, X7R, 20% (2220)
D1, D2, D3, D6
4
Diode 1N4148W (SOD323)
D4
1
Zener diode SMBJ54 (SMB)
D5, D8
2
Schottky diode BAT54 (SOT23)
L1
1
Inductor 4.7µH, Coilcraft DO1608C-472
L2, L3
2
Inductor 1µH, Coilcraft DO1608C-102
Q1
1
NPN small signal transistor MMBT3904 (SOT23)
Q2
1
n Channel MOSFET 5A, 150V (DPAK)
Fairchild Semiconductor FQD5N15
Q3
1
PNP small signal transistor MMBT3907 (SOT23)
Q6
1
n Channel, logic-level, power trench MOSFET (SOT23)
Fairchild Semiconductor NDS351AN
R1
1
Resistor 4.75k, 1% (0603)
R10
1
Resistor 25.5k, 1% (1206)
R11
open
R12
1
Resistor 221Ω, 1% (0603)
R13
short
R14
1
Resistor 2.10k, 1% (0603)
R15
1
Resistor 560Ω, 1% (0603)
R16
1
Resistor 33Ω, 1% (0603)
R17, R21
2
Resistor 1k, 1% (0603)
R18
1
Resistor 22Ω, 1% (0603)
R19
1
Resistor 1.5Ω, 1% (0805)
R2
1
Resistor 47Ω, 1% (0603)
R22
1
Resistor 7.87k, 1% (0603)
R23
1
Resistor 1M, 1% (0603)
R24
1
Resistor 2.32k, 1% (0603)
R25
1
Resistor 255Ω, 1% (0805)
R26
1
Resistor 10k, 1% (0603)
R3
1
Resistor 100Ω, 1%, (0603)
R4
1
Resistor 11.30k, 1% (0603)
R6, R7
2
Resistor 10Ω, 1% (0603)
R8
1
Resistor 49.9k, 1% (0603)
R9
1
Resistor 22.60k, 1% (0603)
T1
1
Custom transformer Coilcraft C1154-B
T2
1
Gate-drive transformer Pulse Engineering PA0184
U1
1
Dual n Channel 2.5V (G-S) MOSFET (SO8)
Vishay Si9926BDY
U2
1
IEEE802.3aF-compliant POE/PWM Controller (SO16)
Maxim MAX5941A
U3
1
8-Pin SO error amplifier optocoupler (SO8)
Fairchild Semiconductor FOD2712
U4
1
3A 1MHZ Buck regulator with internal switches (QSOP16)
Maxim MAX8505
PWMは、275kHzで動作する電流モードのコントローラであり、85%の最大デューティサイクルです。R19は電流検出抵抗です。電流検出電圧は、PWMコントローラの電流検出端子に供給され、ゲート駆動をNDRV端子で利用できるようになります。初期のバイアスは、MAX5941A内部のコンデンサC8からの入力の内部高電圧レギュレータによって供給されます。そして、一旦スイッチングが開始されて、コンデンサC2の電圧が10Vを超えると、バイアス電力は入力からではなくVDDによって供給されます。
1次ゲート駆動
NDRV出力は、トランジスタQ1とQ3、抵抗R16とR2、コンデンサC18、およびダイオードD1で構成されたトーテムポールバッファに供給されます。バッファによってMOSFET
Q2の駆動が遅延されるため、MAX5941Aからのゲート駆動がハイになると直ちに、2次デュアル同期整流MOSFET
U1をオフにすることができます。これによって、Q2がオンになるときの2次トランス(T1)での瞬間的な短絡の問題をすべて回避します。
トランスT1
トランスT1には5つの巻線があります。1から始まって12で終わる1次巻線は、SMDボビンを備えたEFD 15コア上の40ターンです。17ターンの1次バイアス巻線は、1次バイアス電力を供給します。3つの2次巻線があり、耐電圧1500VACで1次巻線から絶縁されています。端子5~8上のターンで構成される2次巻線は、3.3Vの出力用です。また、端子6~7上のターンで構成される巻線は、2.5Vの出力用です。端子4~9の巻線は、U1内のMOSFETのターンオン用の駆動巻線を形成し、出力巻線と同相になります。3.3Vと2.5Vの巻線は、これらの巻線間の結合を最大限にするため、2本巻きで巻かれています。
2次整流
デュアルMOSFET U1は、高効率を維持するために、3.3Vと2.5Vの出力での同期整流に使用されています。トランス(T1の端子9、4)の駆動巻線は、U1内のMOSFETのゲートをオンにします。1次MOSFETのQ2がオフになり、同時にQ6がT2によってオフされると、駆動巻線の電圧はプラスになります。MAX5941のNDRV端子がハイになると直ちに、ゲート駆動のトランスT2によってゲートターンオフMOSFETのQ6がオンになり、これによってU1内のデュアルMOSFETがオフになります。このようにして、3.3Vと2.5Vの両方の出力で同期整流が実現されます。
3.3Vと2.5Vのフィードバック部分
U3は、オプトカプラ、誤差フィードバックアンプ、および1.24Vの内部リファレンスを含むICです。2.5Vと3.3Vの出力は、抵抗器R22とR1を通じて誤差アンプに供給されます。フィードバックコントローラは、R24両端の電圧を1.24Vに維持します。これは、U3内の内部誤差アンプのプラス入力に1.24Vの内部リファレンス電圧が供給されるからです。抵抗器R1とR22の値は、R24を流れる電流のほぼ半分が3.3Vから供給され、残りの半分が2.5Vから供給されます。このプロセスおよび同期整流によって、3.3Vと2.5Vの両方の出力で±5%よりも良好な変動率が得られます。フィードバック部分のその他の部品は、C11、C15、R13、R14、およびR21です。抵抗器R21は、オプトカプラの導通中に、誤差アンプ出力に流れる最小電流を維持しています。
1.2Vの出力セクション
1.2Vの出力は、同期整流を用いたバックレギュレータによって3.3Vから得られます。U4 (MAX8505)は、同期整流に必要なコントローラとMOSFETの両方を含んだバックレギュレータPWM
ICです。1.2VのDC安定化出力は、コンデンサC20とC21の両端で得られます。
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APP 3430: Jun 23, 2005
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