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A/DおよびD/A変換/サンプリング回路
基地局/無線インフラ
高速信号処理
キーワード: 重畳, オーバサンプリング, アンダサンプリング, ナイキスト, データコンバータ, エイリアシング, スペクトラム, 高調波, FFT, ADC, 畳み込み, DAC
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APP 3716: May 15, 2006
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アプリケーションノート3716
折返し周波数計算表
要約:以下のアプリケーションノートでは、標準周波数スペクトルにおけるイメージ信号および高調波の真のエイリアシングされた周波数位置を決定する敏速な使いやすいツールを提供します。このようなデータを使って、アナログ-ディジタル(ADC)およびディジタル-アナログ(DAC)コンバータのダイナミック性能を分析することができます。この計算表ツールはExcelで作成され、このアプリケーションノートに提供されたリンクを通じてダウンロードすることができます。
このExcel®ベースの使いやすい折返し周波数計算表によって、サンプリングされたデータシステムの1次ナイキスト領域において、基本周波数から発生した高調波を迅速に検出することができます。この計算表はサンプリングプロセスに依存せず、ナイキストサンプリング、オーバサンプリング、およびアンダサンプリングに対応しています。このツールは、ADCおよびDACの重畳周波数スペクトルの1次ナイキスト領域における各高調波の検出に関心があるユーザに便利です。
このアプリケーションノートは、1次ナイキスト領域における折返し周波数位置の計算に使用されるアルゴリズムについて説明し、折返し周波数計算表 のステップごとのガイドも記載されています。さらに、考察を深めるために、このアプリケーションノートでは一般的なサンプリングされたデータシステムと個別のデータコンバータにおけるエイリアシグ およびナイキスト のコンセプトについても簡単に説明します。
エイリアシングおよびナイキスト
サンプリングされたデータシステムでのエイリアシングはよく知られた現象です。信号がナイキストレート(すなわち信号周波数帯域幅の2倍)を下回るレートでサンプリングされるごとにエイリアシングが発生します。現実世界の信号周波数スペクトルは、帯域内および帯域外ノイズ周波数だけでなく、基本周波数の高調波も含んでいます。固有のデバイスおよびサンプリングプロセスの非直線性は、出力波形における希望の基本周波数の高調波の形で出現します。周波数がfSAMP /2を上回り、fSAMP がサンプリング周波数である高次高調波は、エイリアシングが原因で1次ナイキスト領域(図1a および1b )にフォールドバックします。
図1a. 時間領域でのエイリアシング
図1b. 周波数領域でのエイリアシング
離散時間信号の高速フーリエ変換(FFT)周波数スペクトルは、無数のfSAMP /2の周波数帯(別名ナイキスト領域)から構成されています。DCとfSAMP /2の間の周波数スペクトルは、1次ナイキスト領域と呼ばれています。周波数スペクトルが、各ナイキスト領域で繰り返されます。なお、偶数のナイキスト領域は奇数のナイキスト領域の鏡像として示されます(図2 )。
図2. 各ナイキスト領域の表示
ADCおよびDACにおけるエイリアシング
ADCでのエイリアシングは、入力段でのアナログ信号のトラック/ホールド(T/H)処理の結果です。ディジタル信号処理(DSP)領域では、T/H処理は、アナログ入力の周波数スペクトルとともに、(サンプリングクロックに起因する)インパルス列の周波数スペクトルの畳込み(コンボリューション)に相当します。この畳込みによって、前述したように各ナイキスト領域で観察される周波数スペクトルの周期性がもたらされます。入力信号がナイキスト周波数(fSAMP /2)を上回る周波数成分を含んでいる場合は、隣接するナイキスト領域が重複を開始し、エイリアシングをもたらします。
DACでのエイリアシングは、出力段の離散時間サンプルの(コード依存の出力グリッチを回避するために用いられる)ゼロ次ホールド(ZOH)処理の結果です。DSP領域におけるZOH処理は、DACコアの出力インパルス列の(通常、変動振幅の)周波数スペクトルとともに、(離散時間サンプルの保持に起因する直交関数の)周波数スペクトルのsin(x)/xタイプの畳込みに相当します。ADCの場合と同様に、各ナイキスト領域における出力スペクトルの周期性は、この畳込みの結果であると考えることができます。
計算表
数学的には、fSAMP /2を下回る周波数成分はエイリアシングを伴わず周波数スペクトルに存在します。ただし、エイリアシングによってfSAMP /2を上回る高調波成分(fHARM )も、± K x fSAMP ± fHARM においてイメージ周波数として発生します。ここで、K = 1、2、3であり、以下同様に続きます。
以下のアルゴリズムを使って、1次ナイキスト領域における各高調波を検出することができます。
fNYQ = fSAMP /2;
fHARM = N x fFUND ; //N is an integer
If (fHARM lies in an odd Nyquist zone) then
fLOC = fHARM % fFUND ; //% is the modulus operator
else
fLOC = fFUND - (fHARM % fFUND );
End;
ここで、fNYQ はナイキスト周波数、fSAMP はサンプリング周波数、fFUND は信号の基本周波数、fHARM は信号の高調波周波数、およびfLOC は1次ナイキスト領域における高調波の位置です。
簡単な電卓を使って、各高調波周波数(fHARM )の位置(fLOC )を検出するには、特定の繰返しが必要な場合もあります。このプロセスを容易にするために、「Folded-Frequency Calculator (折返し周波数計算表) 」という名のExcelスプレッドシートをダウンロードすることができます。
この折返し周波数計算表には、サンプリング周波数(fSAMP )と信号の基本周波数(fFUND )の2つの入力変数が必要です。これら2つの変数を使って、折返し周波数計算表は、ナイキスト周波数(fNYQ )の値、各高調波周波数(fHARM )の絶対値、および折返し周波数スペクトルの1次ナイキスト領域における各高調波の位置を計算します。表1 は、折返し周波数計算の一例を示しています。
表1. 入力fSAMP = 500.000000、fFUND = 29.96826172の場合の折返し重畳周波数計算
N
fNYQ (MHZ)
fHARM (MHz)
fLOC (MHz)
1
250.000000
29.96826172
29.96826172
2
59.93652344
59.93652344
3
89.90478515
89.90478515
4
119.8730469
119.8730469
5
149.8413086
149.8413086
6
179.8095703
179.8095703
7
209.777832
209.777832
8
239.7460937
239.7460937
9
269.7143555
230.2856445
10
299.6826172
200.3173828
11
329.6508789
170.3491211
12
359.6191406
140.3808594
13
389.5874023
110.4125977
14
419.5556641
80.44433595
15
449.5239258
50.47607423
参考資料
Downloadable version of Application Note Coherent Sampling Calculator
ExcelはMicrosoft Corp.の登録商標です。
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