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アプリケーションノート 515

高サージ電流対応のデュアルブーストレギュレータ

2セルのブーストレギュレータでは、5W (5Vで1A)が「ハイパワー」となります。ただし、2セルまたは3セルのバッテリから5Wを得ることは、それ程容易なことではありません。ピーク電流が2Aを超え、これによって電力素子、バッテリ、コンデンサ、およびPC配線で発生する電圧ドロップにより、効率の低下や故障を導くことがあります。例えば、アルカリ単三電池の内部インピーダンスは高いため、5Wの負荷では短いサージに対してのみしかサポートできません。

2個の単純なブーストレギュレータ出力をダイオードOR接続で組み合わせると(図1)、断続的な無線送信やディスクのスピンアップのサポートが必要となる小型システムに対して、サージ電流対応能力を提供することができます。LX端子によって制御されるメインレギュレータは、通常動作時の効率を高めるだけでなく、低電圧からのスタートアップも保証します。このレギュレータの内部パワーMOSFETは、ゲートスレッショルド電圧が0.8Vとなっています。

図1. フラッシュメモリ付きパームトップコンピュータ用電源コントローラとして設計されたこのICには、2個のスイッチングレギュレータを内蔵しています。ダイオードORを用いて出力の組合わせおよび共通フィードバックにより、サージ電流対応能力を備えた高効率の5V出力を提供します。
図1. フラッシュメモリ付きパームトップコンピュータ用電源コントローラとして設計されたこのICには、2個のスイッチングレギュレータを内蔵しています。ダイオードORを用いて出力の組合わせおよび共通フィードバックにより、サージ電流対応能力を備えた高効率の5V出力を提供します。

一方、サージ電流用の補助レギュレータは、外部MOSFETを用いているため、5Wに制限されることはありません。大型のインダクタやコンデンサに置き換えることで、より大きな負荷用として利用することが可能です。

このチップでは、ピーク電流を下げる低電力モードを提供し、軽負荷時の効率を10%高めています(図2)。

図2. 図1に示す回路の変換効率は動作モードおよび入力電圧に依存します。
図2. 図1に示す回路の変換効率は動作モードおよび入力電圧に依存します。

殆どの場合、同期化されていないスイッチングレギュレータの並列接続は好ましくありません。これは、オシレータが好ましくないビート周波数を発生したり、負荷が片方の出力からの電流を独占してしまうからです。このICでは、スイッチング周波数と出力電流能力とでレギュレータが大きく異なっているため、このような問題は発生しません。


関連製品  APP 515: Jul 09, 1998
MAX718 3.3V、パームトップコンピュータおよびフラッシュメモリ用、電源レギュレータ フルデータシート
(PDF, 4.9MB)

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