ディスクリートによるIF VCO設計の大きな欠点は、必要となるPCボードの面積が大きくなるということです。レイアウトを6mm x 10mm以下に最適化するには多大な労力が必要となります。さらに、PCボードのレイアウトは、VCOの性能と設計の精度に重大な影響を及ぼします。レイアウトに含まれる寄生容量と寄生インダクタンスが発振周波数に影響を及ぼすため、発振器を正しく実装するためには、このことを考慮に入れる必要があります。寄生素子は、公称発振周波数に望ましくない「ずれ」を生じることが多く、設計時の中心合わせの誤差が増大することとなり、最終的にはこれらの誤差を補うためにより広い同調範囲が必要となってしまいます。
MAX2605~MAX2609 IF VCOファミリは、このような状況を改善するものです。これらの5つのICは、IF周波数範囲が45MHz~650MHzの、低電力固定及び単一周波数のポータブルワイヤレスアプリケーション用に設計されています。必要な回路の大部分は、チップに内蔵されており、タンクインダクタ(これで発振周波数を決める)のみが外付けです。