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アプリケーションノート 951

負荷時に低電圧レギュレータのスタートアップを可能にするスイッチ

CMOSスイッチングレギュレータに負荷切断用の外部スイッチを追加することで、スイッチなしの時と比べ、負荷電流が数桁大きな場合もスタートできるようになります(図1)。CMOSレギュレータの動作電流およびシャットダウン電流は非常に低いため、携帯用アプリケーションに最適です(IC1の動作電流は25µA、シャットダウン電流1µA)。また、一度スタートすれば十分な電流を供給します。しかし多くの場合、単一セルバッテリのような低電圧状態では、最大負荷でスタートすることはできません。

図1. 負荷切断スイッチQ1を用いることで、このCMOSスイッチングレギュレータは負荷状態時においても非常に低い入力電圧からスタートアップできます。
図1. 負荷切断スイッチQ1を用いることで、このCMOSスイッチングレギュレータは負荷状態時においても非常に低い入力電圧からスタートアップできます。

低電圧CMOSブーストレギュレータの殆どがそれ自体の出力で駆動されているのがこの問題の原因となっています。スタート時のこの出力は、VINからダイオードドロップ分を引いた電圧になります。入力電圧が低いと、スイッチングトランジスタが完全にオンにならないため、インピーダンスが高くなり、ピークインダクタ電流が制限されます。この結果、負荷に十分な電流を供給しながら同時に出力コンデンサを充電するだけの電流を生成することができなくなります。

このスタートアップ時の制限は外部パワーMOSFETと多くの低電圧スイッチングレギュレータに内蔵されたローバッテリコンパレータとを組み合わせることで克服できます。Q1は負荷スイッチとして動作し、VOUTがN1を完全にオンにできるだけの高電圧になるまで負荷を切断します。こうすることでこの回路は、ILOADの値がより高い場合でもスタートできるようになります(図2)。負荷スイッチを用いた場合、この回路は入力電圧が最低0.8Vの時でも、最大負荷条件でスタートできます。

図2. これらの曲線は図1の回路において、スタートアップ時に特定の入力電圧で許容される最大負荷電流を示します。負荷スイッチの使用により、低入力電圧で許容される負荷電流が数桁大きくなっています。
図2. これらの曲線は図1の回路において、スタートアップ時に特定の入力電圧で許容される最大負荷電流を示します。負荷スイッチの使用により、低入力電圧で許容される負荷電流が数桁大きくなっています。

ここに示すQ1は低スレッショルドのパワーMOSFETです。レギュレータのフィードバックはこのスイッチの手前で取られるため、選択するFETは負荷電流と最低許容負荷レギュレーションレベルに依存します。図2と同様の結果が5V安定化出力についても得られます。5V安定化出力は3/5端子(ピン2)をグランドに接続することで得られます。


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