パッシブダイオードとFETリングのミキサは、常に基地局レシーバの主力となっています。これらの装置は、高IP3を実現するために、17dBmを超える大きな局部発振器による外部駆動を必要とします。図1は、パッシブのディスクリートミキサを基地局レシーバで使用する方法を示しています。パッシブディスクリートミキサは、表面弾性波(SAW)フィルタを駆動するディスクリートIFアンプと共に動作し、ディスクリートLOバッファアンプによる駆動を必要とします。利得付きのアクティブICギルバートミキサが利用可能ですが、基地局で要求される直線性とノイズの要件は満たされません[2、3]。ただし、最近では、高直線性(IP3 = 34dBm)と低ノイズ性(NF = 7dB)を備えたいくつかの新しいシリコンミキサIC[7]が、基地局の要件を満たしています。これらのミキサは、内部に局部発振器ドライバを備えているため、大信号の外付けドライバアンプは不要です。パッシブミキサをベースにしたICは、ギルバートセルミキサをベースとしたICとは異なり、相反する特性を持つデバイスになります。これらは、アップコンバータおよびダウンコンバータとして動作します。また、IFアンプをカスケード接続することによって、高IP3(26dBm)と低NF(10dB未満)が得られ、またレシーバでのSAWフィルタ損失を相殺するだけの利得が得られます。図2は、標準的な高ダイナミックレンジ(HDR)のミキサICの機能ブロック図を示しています。これらの装置は、-3dBmという低い局部発振器レベルで動作します。この集積回路は、ディスクリートよりも小さなフォームファクタを備え、実装面積の小さな5mm x 5mmのQFNパッケージで提供されています。
図1. 基地局レシーバの標準的なダイオードリングまたはFETパッシブミキサ。挿入図に示したパッケージは、Mini-Circuits® TTT 167(表面積12.7mm x 9.5mm)です。
図2. 標準的な高ダイナミックレンジのシリコン基地局受信ミキサICの5mm x 5mmパッケージ。内部RFとLOバラン、LOバッファ、FETまたはダイオードリングのミキサ、およびIFにてアンプ機能が組み込まれています。サイズを小型化し、機能を向上させてディスクリートミキサに匹敵する性能が実現されています。