要約:このアプリケーションノートは、ポータブルコンピュータ用の従来型2.1オーディオ設計の概要を提供し、サテライトスピーカとサブウーファで異なる出力要求に対処する方法について考察します。次に、この記事は、5Vの単一電源から2 x 2Wおよび1 x 9Wの出力を提供するマキシムの高効率の低コスト2.1ソリューションについて詳述します。
ポータブルコンピュータ用のオーディオ設計者は、システムのサウンドの向上に絶えず取り組んでいます。スペースが制約された設計において、優れたソリューションの1つは、中高周波数(通常150Hz以上)用のステレオサテライトと低周波数(通常150Hz以下)用の1個のサブウーファを使用する2.1構成です。このアプリケーションノートは、オーディオおよびパワーIC分野でのマキシムの専門技術を活用し、5Vの単一電源から2 x 2Wおよび1 x 9Wの出力パワーを備えた2.1オーディオパワーアンプシステムを提供します。
最も一般的なソリューションは、同じ出力レベルの2つのステレオパワーアンプを使用した方法です。1つのアンプがサテライトを駆動し、もう1つのアンプがサブウーファを駆動します。サテライトは8Ωのスピーカを使用し、サブウーファは4Ωのスピーカを使用します。これによって、2 x 1Wサテライトと1 x 2Wサブウーファを搭載した2.1ソリューションが構築されます。このソリューションはシンプルですが、サブウーファに豊かな低音域を生み出す十分なパワーを提供しません。また、サテライトに8Ωのスピーカを使用すると、サテライトの音圧レベル(SPL)が最大化されません。そのため、このアプローチの全体的なサウンドレベルが制限されます。
上記のソリューションのスピーカインピーダンスを変更すると、サテライトに4Ωのスピーカ、サブウーファに2Ωのスピーカを使用することが可能になります。これによって、サテライト用の2 x 2Wとサブウーファ用の1 x 4Wを搭載した2.1ソリューションが構築されます。このソリューションは、出力を倍増してサウンドレベルを上げます。ただし、2Ωのスピーカとこれらのスピーカを駆動するパワーアンプを提供することは困難でコストが高くなります。さらに、消費電流の要求は約2倍になり、ソリューションの効率が悪くなるため、特に、スペース制約のあるシステムの場合に、放熱問題が生じる可能性があります。
上記2つのソリューションよりも優れたソリューションは、サテライト用に2 x 2Wアンプ、およびサブウーファ用に1 x 9Wアンプを使用する方法です。この構成では、サテライトは4Ωで、5Vの電源供給能力を十分に利用し、サブウーファは8Ωで、9Wの豊かな低音域を提供します。ただし、この9Wサブウーファアンプは、12Vの電源を必要とし、このソリューションは複雑化します。5Vの電源のみが使用可能な場合、12Vの電源が生成される必要があります。
図1は、2.1スピーカシステム用のマキシムの総合ソリューションを示しています。このソリューションは、ステレオヘッドフォンドライバを搭載したWindows Vista®対応の2 x 2WステレオアンプのMAX9789、1 x 10WモノラルD級アンプのMAX9768、および低ノイズステップアップDC-DCコンバータのMAX8740を使用します。