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アプリケーションノート 110

軽負荷で効率の高いブーストコンバータ

大部分のDC-DCコンバータは、通常の消費電流で低負荷時に高効率を達成することは殆ど不可能です。しかし、低消費部品を実装した図1の回路を使えば、1mAの低負荷電流で90%の効率を達成することができます。IC1 (クワッド・シュミットトリガNANDゲート)の最大自己消費電流は、僅か0.25µAで、IC2 (電圧リファレンスとコンパレータの組み合わせ)では、僅か2.5µAです。

図1. 消費電力が僅か数mWのこの5Vから15Vへのブーストコンバータは、軽負荷電流を高効率で提供します。
図1. 消費電力が僅か数mWのこの5Vから15Vへのブーストコンバータは、軽負荷電流を高効率で提供します。

IC2は、回路出力VOUTをリファレンス電圧と比較します。VOUTがスレッショルドよりも高い時は、コンパレータ出力(ピン8)はハイになり、VOUTがスレッショルドよりも低い時はコンパレータ出力はローになります。クワッドNANDゲートは、オシレータ、セット/リセットラッチ、およびバッファインバータとして構成されています。コンパレータ出力がハイの時は、ラッチによってオシレータパルスが遮断されます。そしてローになると、パルスがQ1のゲートを通過し、ブーストレギュレータを起動します。

回路のDC出力レベルは、R4およびR5によって設定されます。VOUT = VREF(1 + R4/R5)。軽負荷時の出力電圧のリップルは、コンパレータのヒステリシスによって異なります。R3 = 2.4MΩの場合、ヒステリシス(mV)は、R2の値(kΩ)と等しくなります。従って、リップル(mV)は、VREF(1 + R4/R5) (R2)と等しくなります。ここで、R2の単位はkΩです。この回路では、リップル= 1.182V(1 + 18/1.5)(1) = 15.4mVとなります。

図2. 図1の回路は、1mA~8mAの負荷電流で90%以上の効率を達成します。
図2. 図1の回路は、1mA~8mAの負荷電流で90%以上の効率を達成します。

図3. 省電力を目的として、図1のオシレータ周波数を低く設定すると、負荷電流が急激に減少します。
図3. 省電力を目的として、図1のオシレータ周波数を低く設定すると、負荷電流が急激に減少します。


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