今日の、そして明日のパッケージングの課題への取り組み

CEOからのレター、2009年5月
先日、友人から電話をもらいました。あわてた声で、iPhoneを落としてバラバラに壊れてしまった、電気系のエンジニアなのだから直せないか、と言うのです。残念ながら、とても直せる状態ではなく、友人は新しいものを買い直すことになりました。ここで私は好奇心から、「分解」してみたいので壊れたiPhoneをもらえないかと頼みました。

ケースを開くと、高密度パッケージングでぎっしりと数多くの機能を詰め込み、スリムで魅力的な製品に仕上げてあることに驚かされました。その中にはいくつかの複雑なディジタルICがあり、チップスケールあるいはほぼチップスケールの小型パッケージに入った小型のミックスドシグナルデバイスも数多く使われていました。マキシムでは、このようなパッケージングが日常的に行われており、機能を集積化し、部品点数を減らす方法を日夜考え続けています。また、iPhoneの回路基板には、たくさんの表面実装の受動部品も使われており、数個ながらディスクリートトランジスタも使われていました。これらの多くが電源管理とインタフェース機能に特化したデバイスや部品です。

基板スペースのかなりの部分、おそらくは20%から30%がこのディスクリート部品とミックスドシグナル回路で占められていました。これは珍しいことではありません。最近のハンドヘルド製品はいずれも小さなスペースにぎっしりと部品が詰め込まれており、集積度の上昇は貴重な基板スペースの「買い戻し」と等しくなります。実際のところ、集積度の上昇を歓迎しないポータブルシステムというのは考えられません。

マキシムでは、基本的に、このようなハンドヘルドのポータブルアプリケーションのスペースを念頭に製品の設計を行っています。大手メーカーと協力してシングルチップの高集積ソリューションを作るということも長年にわたって行ってきています。このような高集積ソリューションにはカスタム製品も標準製品もありますが、いずれにせよ、顧客各社に大きなメリットをもたらします。こうした高集積のチップによって部品点数が減少し、スペースに余裕ができることはもちろん、消費電力も削減することができることが多いのです。

部品点数が少なくなればシステムの信頼性も向上します。理由は単純に故障する部品の数が少なくなるということです。システムベンダにとっては管理しなければならない部品の数が減り、購買や製造のオーバヘッドが小さくなるというメリットもあります。

消費電力が削減される理由は、主に2つあります。まず、注意深く回路内部の詳細までを設計することによって動作電流が最小限に抑えられます。さらに、集積度の向上は信号の伝達距離を短くし、寄生損失を小さくするため、効率を改善します。消費電力が小さくなると、設計の自由度も拡大します。つまり、同じサイズのバッテリでバッテリ寿命の長いシステムとすることもできるし、あるいは従来と同じ動作時間を確保しつつ、バッテリを小型化して製品の小型化・軽量化を実現することもできます。

高集積ソリューションを実装するために、マキシムでは、独自開発の最新プロセス技術を活用するとともに、高集積/低電力のアナログおよびミックスドシグナルICの設計を長年にわたり行う中で蓄積した豊富な知的財産のライブラリも活用しています。マキシムでは、最先端の小型チップスケールパッケージ(UCSP™)やウェハレベルパッケージ(WLP)技術も保有しています。これらによって、Maximは現在そして明日の設計課題に対応可能なソリューションを提供しています。こんなものが欲しいと思われたら、是非、我々にご相談ください。

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Tunç Doluca
President兼Chief Executive Officer


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