多相エネルギーメータで高価なCTが不要になるチップセット
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CTを置き換えることによってBOMコストを削減する多相メータ用チップセット
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編集者の方へ:
- DS8102およびMAXQ3108によるチップセットは、電流トランスをシャント抵抗に置き換えることによって、多相電力メータのシステムコストおよび基板スペースを削減します。
- DS8102は利得を32倍まで設定可能な2つのデルタ-シグマ変調器を備えています。2つの変調器からの出力は、単一ビットストリームにエンコードされ、データ結合のコストを最小限に抑えます。
- MAXQ3108は、3つのマンチェスタデコーディングブロックおよび3つのCubic sincフィルタを備えたデュアルコアRISCコントローラで、DS8102デバイスとともにチップセットを構成します。
- マキシムでは、多相、多機能エネルギーメータ用DSPの実装例、および完全なリファレンスデザインを提供しています。
- このチップセットは、多相電力メータに最適です。
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カリフォルニア州サニーベール—2009年3月16日—マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(NASDAQ:MXIM)は、多相エネルギーメータの部品(BOM)コストを削減する新チップセット、MAXQ3108およびDS8102を発表しました。MAXQ3108およびDS8102を組み合わせると、3つの高価なCT (Current Transformer)を3つの安価なシャント抵抗に置き換えることで、コストおよびスペースの両方を節約します。
DS8102は、利得を最大32倍まで設定可能な2つの高精度2次デルタ-シグマ変調器を備えています。これらの変調器の出力は、単一ビットストリームにエンコードされ、絶縁およびデータ結合のコストを最小限に抑えます。データ処理は、3つのDS8102の出力ビットストリームを受けるデュアルコアマイクロコントローラのMAXQ3108内部で実行され、そのビットストリームデータをデコードおよび間引いて、広いダイナミックレンジのADC原サンプルを生成します。ADCサンプルは、多機能電力メータで必要となる電力、エネルギー、力率、および実効電圧および電流パラメータを計算するMAXQ3108の内蔵のディジタル信号プロセッサに送られます。
よって、MAXQ3108およびDS8102のチップセットは、全体のシステムコストを節減し、多相電力メータに高い性能と柔軟性を提供します。また、MAXQ3108のDSPは設定可能となっており、このチップセットは物理信号とデータ収集機器の間の絶縁が必要な様々な産業用データ収集アプリケーションに最適です。また、リファレンスデザインも提供されています。
電力メータ設計の課題:高性能および低コスト
電力メータ業界の要求は、急激に進化しており、メータ設計者および電気測定回路のサプライヤの両方にとって難易度が高まっています。また、電気およびエネルギー消費者は、広範囲の負荷に対して精度の高い測定を要求しています。常時測定されている膨大な電力量では、1kWh単位の監視精度の低下が、電力会社や消費者にとって膨大な金銭的な損失につながります。
今日の標準的なClass 1メータ設計では、1000:1以上の範囲の電流を測定する必要があります。これは、量自体が1000:1の範囲で変動する中において、電力メータが測定する電力/エネルギーの誤差を測定量の1%以下に維持する必要があることを意味します。さらに2000:1または5000:1のより広いダイナミックレンジも業界では話題になってきています。また、メータICの許容誤差は全体の許容誤差よりも大幅に小さいことも覚えておく必要があります。たとえば、Class 1メータでは、メータICの標準的な許容誤差は0.3%以下です。
電力システムでは、AC電圧の供給が10%以上変動することはほとんどないため、精度の高い電力測定を実現するには、AC電流を正確に測定することが鍵となります。高精度の電流信号データを取得するためには、ADC、電流センサ、およびメータのプリント基板の3点が重要要素となります。ADCおよび電流センサは、いずれも目標のダイナミックレンジにおいて正確である必要があります。電流センサについては、さらに別の要求があり、直線性が最も重要な仕様となります。シャント抵抗は、低コストおよび優れた直線性から、単相メータに好んで使用されていますが、多相メータでは、従来からCTおよびRogowskiコイル(di/dtセンサ)の2種類の電流センサがあります。3相間の固有の電圧差により、電圧および電流信号はデータ収集機器(メータIC)から絶縁させておく必要があります。確かにCTおよびdi/dtセンサは、ともに必要な絶縁を提供しますが、磁界においてアナログ信号をデータ収集機器にカップリングしてしまいます。しかし、この高精度のアナログ信号のカップリングは高価で、そのコストは信号のダイナミックレンジおよび高リニアリティに対する要求に応じて大幅に上昇します。
最後に、2000:1以上にダイナミックレンジが移行する状況で、業界がより低コストのソリューションへと移行するのは容易に理解することができるでしょう。
多相エネルギーメータのコストを削減し、柔軟性を高めるチップセット
変調器およびエンコーダのDS8102とマイクロコントローラのMAXQ3108を組み合わせると、今日の多相エネルギーメータの絶縁およびデータ結合の問題に対するユニークなソリューションとなります。3相メータでは3つのDS8102および1つのMAXQ3108を使用します。それぞれのDS8102は、測定するそれぞれの相で独立しています。DS8102は電圧および電流の入力を、高周波ディジタルビットストリームに変換し、低コストのコンデンサでMAXQ3108に結合されます。MAXQ3108は、3つのDS8102からDC絶縁されていますが、それぞれからディジタルデータのビットストリームを受けるために、それらにAC結合されています。各DS8102は他の2相およびMAXQ3108から絶縁されており、各相は電流検出のためにシャント抵抗を使用することができます。よって、高価なCTは不要となり、BOMコストが大幅に削減されます。
また、このソリューションには、データ結合がディジタル化され、いかなるアナログ入力範囲においても品位損失が発生しないという利点もあります。
MAXQ3108の主な仕様
デュアルコアのMAXQ3108は、2つの16ビットRISCプロセッサを備えています。ユーザコアには以下のリソースが含まれています:
- 64KBのフラッシュプログラムメモリ
- 2kBのデータSRAM
- 16バイト、バッテリバックアップ(VBAT)データSRAM
- ディジタルトリムが可能なリアルタイムクロック
- SPI™、I²C、デュアルUSARTポート
- ハードウェア乗算器、3つのマンチェスタデコーダ、および3つのCubic sincフィルタ
- 32kHz入力の10MHz FLL
DSPコアは以下を備えています:
- 8KBのユーザロード可能なSRAMコードメモリ
- 1kBのデータSRAM
- ハードウェア乗算器
DSPプロセッサがディセーブルになると、DSPコードメモリはユーザコアがアクセスするデータメモリとして設定することができます。この設定では、ユーザコアは10KBのデータメモリへアクセスすることができます。ADCサンプル(デシメータから)は、DSPコアまたはユーザコアのいずれかで使用可能です。
DS8102の主な仕様
- 2つの2次デルタ-シグマ変調器
- 32倍まで設定可能な利得
- マンチェスタエンコーダ
- 8MHzの内蔵発振器
- 内部リファレンス
MAXQ3108は、28ピンのTSSOP、DS8102は16ピンのTSSOPパッケージで提供されます。両デバイスは-40℃~+85℃の温度範囲で動作します。参考価格はMAXQ3108が$2.43、DS8102が$1.17 (1,000個以上、FOB USA)となっています。詳細情報についてはjapan.maxim-ic.com/Metering-Chipsetをご覧ください。
マキシム・インテグレーテッド・プロダクツは、高性能半導体製品を設計、製造、および販売する株式公開企業です。当社は2008会計年度に20億ドルを超える売上げを計上しています。マキシムは顧客の製品に付加価値となる、革新的なアナログおよびミックスドシグナルのエンジニアリングソリューションの提供を使命として設立されて以来25年以上になります。今日まで、マキシムが開発した製品の数は5900以上に達し、産業機器、通信、民生、およびコンピューティングの各マーケットに製品を提供しています。詳細はjapan.maxim-ic.comをご覧ください。
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