多チャネル、カート式およびポータブル式超音波画像機器に画期的な性能を提供する、新しいフロントエンド超音波IC
| |

低電力、高性能、CWDを設定可能なオクタル超音波フロントエンドIC
[高解像度の画像]
|
| |
カリフォルニア州サニーベール—2009年7月15日—マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(NASDAQ:MXIM)は、ミキサベースのCWD (連続波ドップラ)ビームフォーマを内蔵した、業界最小電力のオクタル(8チャネル)超音波フロントエンドソリューションのMAX2078を発表しました。MAX2078は、マキシムの高性能、低電力超音波コアの最新世代の代表的製品であり、LNA、VGAおよびCWD技術におけるマキシムの業界最高レベルの専門技術を活用しています。この製品は、アクティブ入力終端LNA、VGA、アンチエイリアスフィルタ、およびI/QミキサCWDビームフォーマを1つのモノリシックデバイスに完全集積化しています。MAX2078は、スペースと電力に制限があり、性能の最適化が必要となる、多チャネル、カート式およびポータブル式超音波医療用画像処理アプリケーションに最適です。このフロントエンドICは、競合の、低電力、全機能内蔵超音波フロントエンドと比較しても、最小のノイズおよび最高のダイナミックレンジを提供します。さらに、MAX2078は、マキシムの特許取得済み、ミキサベースCWDソリューションを採用しており、公開されているすべての超音波ビーム形成に関する特許に準拠しています。
超音波の背景説明
超音波アプリケーションでは、多くの場合、高度な画質と感度が競合するシステム間の主要な差別化要因と考えられています。これは、サイズおよび電力要求の制限をクリアするために性能が犠牲にされることも多い、競争の激しい、小型、カート式およびポータブル式画像処理の市場に特に当てはまります。画質および感度には、超音波レシーバの雑音指数、ダイナミックレンジ、および画像解像度が直接影響します。
レシーバの雑音指数は、画像処理システムによって検出が可能な最小の信号レベル(すなわち超音波エコー)を決定します。雑音指数が優れていると、これらの小信号に対するシステム感度を改善するため、より深くまでの画像表示と、より微弱なドップラ血流信号の検出が可能になります。
ダイナミックレンジは、大きな外来信号の存在下で、システムがこれらの重要な小信号をどれだけ検出することができるかの尺度となります。第2高調波画像方式では、画像の基本周波数の大信号が、第2高調波において必要とされる小信号に干渉する恐れがあり、優れたダイナミックレンジが特に重要となります。また、すべてのパルス波や連続波ドップラ方式でも、静止した反射体からの大きな「クラッタ信号」が場合によっては1kHz未満に近接する重要かつ微弱なドップラ信号に干渉する恐れがあり、非常に優れたダイナミックレンジが必要となります。
最後に、フェーズドアレイ超音波レシーバの画像解像度は、受信チャネル数と強い相関関係にあります。対応しているチャネル数が多いほど、対応可能な受信口径も大きくなり、画像解像度および画質も良くなります。口径の大型化と画像解像度の向上には多数のチャネルが必要であり、小型のカート式およびポータブル式超音波システムレシーバフロントエンドソリューションのコスト、消費電力、およびサイズの大きな制約要因となります。
先例のないノイズ性能とダイナミックレンジが全体のレシーバ感度と画質を改善
最適な超音波レシーバ感度を実現するのは困難であり、トランスデューサを、最適な時間領域でパルス応答と優れた画質を実現するために必要となる、比較的低いレシーバ入力インピーダンスに終端する場合は特にそうです。MAX2078は超低ノイズで設定可能なアクティブ入力インピーダンスLNAを備えており、これが低電力で最適に整合された一般的な様々なトランスデューサの終端入力インピーダンスに対して雑音指数を最適化するという点でユニークです。この結果、このデバイスは、200Ωの入力インピーダンス終端でわずか2.4dBという優れた総レシーバ雑音指数を達成すると同時に、チャネル当りの消費電力は65mW以下です。
前述の通り、あらゆる画像処理条件下で受信感度を維持するためには、ダイナミックレンジも非常に重要です。このため、MAX2078の最も優れた利点は、カスケードされた出力換算ノイズであると主張する人もいます。MAX2078の出力換算ノイズは、23nV/ の非常に低い定格となっており、これは最も近い競合チップセットソリューションのノイズの2分の1です。高いレベルの出力ノイズは後段のADCのノイズフロアを上回り、レシーバの広帯域SNRを劣化させるため、出力換算ノイズが低い値であることは重要です。このため、超音波レシーバの全体のダイナミックレンジの制約要因はVGAであることもしばしばで、ADCノイズの性能改善が無駄になってしまうことも多いのです。ADCの入力換算ノイズレベルは、通常、競合の超音波レシーバチップセットの出力換算ノイズよりも低いため、VGA出力換算ノイズが高いと、システムは最適とはいえないレベルで動作します。
パルス式ドップラ画像モードで特に注目されるのは、画像処理用レシーバラインアップの近接大信号SNR性能です。低速ドップラ信号は、非常に大きな「クラッタ信号」、または静止している生体組織の反射波から1kHz以内に近接する場合もあります。レシーバの近接大信号SNR性能は、このため、大きなクラッタ信号が存在する際に微弱な低速血流信号をレシーバが検出する能力を決定する主要な性能仕様です。MAX2078は、特にこのような信号を検出するように設計されています。このデバイスは、5MHzのクラッタ信号から1kHzの場合に、140dBc/Hzと優れた大信号SNRを実現しています。多くの競合デバイスでは、この重要な性能仕様をデータシートに記載していないことさえあります。
優れたCWDミキサの近接大信号SNRとリニアリティが微弱な低速血流信号の検出性能を改善
MAX2078のCWDモード動作時、直交位相ミキサアレイ内のLO位相分周器は、16の直交位相のいずれか1つに設定可能で、最適なビーム形成の解像度を実現します。MAX2078は、要求される近接大信号ダイナミックレンジおよびノイズ性能を提供し、最適な感度で100kHz~1kHz未満の範囲のドップラシフトを検出します。
ミキサおよびLO生成器は、200mVP-P、1.25MHzの入力クラッタ信号から1kHzのオフセットにおいて、-155dBc/Hzの非常に低い近接大信号SNR性能を提供します。この優れたSNR性能は微弱な低速CWドップラ血流信号の検出には非常に重要です。静止した生体組織、骨の反射、および送受信間のクロストークからCWDで生成されるクラッタ信号は非常に大きくなることもあります。レシーバの入力においてこれらの望ましくない信号が200mVP-Pに達することも珍しくありません。MAX2078は、非常に優れた近接SNR性能を備えているため、これらの検出が難しい血流信号の測定に優れています。
高集積度と低電力によって高いチャネル数と簡単な回路構成を実現
超音波設計は、たえず、より高い画像解像度に移行しており、よってチャネル数も増加しています。MAX2078は2つの基本的な方法によって高いチャネル数を実現しています。
第1に、1つのチップに8チャネルを集積化しているため、マキシムのLNA/VGA/AAF/CWDソリューションのMAX2078は、基板スペースをほとんど必要としません。実質必要となるすべての回路が集積化されています。
第2に、集積化によって回路機能が増えています。多くの超音波システムは複数の画像モードに対応する複数のトランスデューサタイプを使用しています。各トランスデューサには固有の出力インピーダンスがあります。同様に、マルチモードのトランスデューサには、各動作モード(たとえば可動型CWDに対して2次元画像など)に合わせた特定の出力インピーダンスとなっています。MAX2078は、これらの広範囲の出力インピーダンスを容易に実現するために、ユニークな入力インピーダンス整合ネットワークを内蔵し、50、100、200、および1000Ωのインピーダンスが切り替え可能であり、すべてが1つのチップで対応可能です。入力インピーダンスは切り替えによって、システムの各動作モードの性能を最適化することができます。
MAX2078は、鉛フリーの64ピンTQFPパッケージで提供されます。MAX2077*は、CWDビームフォーマを除く、MAX2078と同一の機能と仕様を備えており、ピンコンパチブルの鉛フリー64ピンTQFPおよび省スペース56ピンTQFNパッケージで提供されます。参考価格は、MAX2078が$47.50、MAX2077が$34.30 (1,000個以上、FOB USA)となっています。詳細についてはjapan.maxim-ic.com/Ultrasound-Front-Endをご覧ください。
マキシム・インテグレーテッド・プロダクツは、高性能半導体製品を設計、製造、および販売する株式公開企業です。当社は2008会計年度に20億ドルを超える売上げを計上しています。マキシムは顧客の製品に付加価値となる、革新的なアナログおよびミックスドシグナルのエンジニアリングソリューションの提供を使命として設立されて以来25年以上になります。今日まで、マキシムが開発した製品の数は6000以上に達し、産業機器、通信、民生、およびコンピューティングの各マーケットに製品を提供しています。詳細はjapan.maxim-ic.comをご覧ください。
*開発中。現在エンジニアリングサンプルを提供中です。詳細はお問い合わせください。
お問合せ先
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田3-30-16
マキシム・ジャパン株式会社
マーケティングコミュニケーション
|